「好きなものを何でも選んでいいよ」「誰が来ても歓迎するよ」…これらの表現、英語でスッと言えますか? 今回は、そんな自由なニュアンスを表現できる「複合関係詞」を徹底解説します!
複合関係詞は、関係代名詞や関係副詞に「-ever」がついたもので、「whatever」「whichever」「whoever」などが代表的です。一見難しそうに見えますが、ポイントを押さえれば簡単! さあ、複合関係詞をマスターして、表現の幅を広げましょう!
この記事では、複合関係詞の種類、意味、使い方を例文付きで分かりやすく解説します。さらに、関係代名詞・関係副詞との違いも解説するので、ぜひ最後まで読んで複合関係詞をマスターしてください!
【ゼロからの文法】シリーズでは、初心者からステップアップしたい人に向け、文法を「イメージ」で自然に覚える方法を解説します。ちなみに、前回の「関係副詞」はこちら▼

基本の確認:「複合関係詞」とは?
さて、まずは複合関係詞の基本から確認していきましょう。複合関係詞とは、関係代名詞や関係副詞に「-ever」がついたもので、名詞節または副詞節を作る働きをします。…と、いきなり言われても、難しく感じてしまうかもしれませんね。でも大丈夫! ひとつずつ見ていけば、必ず理解できますよ。
複合関係詞のポイント:
- 関係代名詞/副詞 + “-ever”
- 名詞節または副詞節を作る
例えば、代表的な複合関係詞には以下のようなものがあります。
- whatever
- whichever
- whoever
- whenever
- wherever
- however
主要な複合関係詞を徹底解説
それでは、主要な複合関係詞の種類、意味、使い方を例文とともに詳しく見ていきましょう。一つずつ丁寧に解説していきますので、ご安心ください。
1. whatever:~するものは何でも、どんな~でも
「whatever」は、「~するものは何でも」「どんな~でも」という意味を表します。選択肢が限定されず、範囲が広いニュアンスで使用します。つまり、「何でもOK!」というイメージですね。
- You can choose whatever you want.(好きなものを何でも選んでいいよ。)
- Whatever happens, I’ll be there for you.(何があっても、私はあなたのそばにいるよ。)
- Whatever the reason, I can’t forgive him.(理由が何であれ、私は彼を許せない。)
ちなみに、「whatever」は名詞節を作る場合と副詞節を作る場合があります。
まず、名詞節を作る場合は、文の主語、補語、目的語になります。言い換えれば、「〜すること」という意味で文の要素になるわけです。
- Whatever you do is fine with me.(あなたがすることは何でも私には大丈夫です。)
次に、副詞節を作る場合は、「たとえ〜でも」という意味になります。つまり、「〜であっても関係ない」というニュアンスを付け加えることができるのです。
- Whatever happens, don’t give up.(何が起ころうとも、諦めないで。)
2. whichever:~するものはどれでも、どちらの~でも
「whichever」は、「~するものはどれでも」「どちらの~でも」という意味を表します。選択肢が限定されており、その中から選ぶニュアンスで使用します。つまり、「いくつか選択肢がある中で、どれを選んでもOK!」というイメージです。
- Take whichever you need.(必要なものをどれでも取って。)
- Whichever team wins, I’ll be happy.(どちらのチームが勝っても、私は嬉しい。)
- You can sit in whichever seat is available.(空いている席ならどこでも座っていいよ。)
さて、この「whichever」も「whatever」と同様に名詞節、副詞節を作ることができます。
名詞節を作る場合は、文の主語、補語、目的語になります。この点は「whatever」と同じですね。
- Whichever you choose is fine with me.(あなたがどちらを選んでも私は構いません。)
一方、副詞節を作る場合は、「どちらを選んだとしても」という意味になります。つまり、選択の結果に関わらず、同じ結果になることを示唆するわけです。
- Whichever you choose, you’ll be happy.(どちらを選んだとしても、あなたは幸せになるでしょう。)
3. whoever:~する人は誰でも
「whoever」は、「~する人は誰でも」という意味を表します。人を対象とする場合に使用し、誰でも良いというニュアンスで使用します。要するに、「誰でもウェルカム!」というイメージです。
- Whoever wants to come is welcome.(来たい人は誰でも歓迎です。)
- Whoever finds the lost wallet will be rewarded.(落とし物の財布を見つけた人は誰でも報酬がもらえます。)
- Whoever broke the window must confess.(窓を割った人は誰でも告白しなければなりません。)
もちろん、「whoever」も名詞節、副詞節を作ることができます。
名詞節を作る場合は、文の主語、補語、目的語になります。ここまでは、もうお分かりですね?
- Whoever comes first will get a prize.(誰が最初にきても賞品がもらえます。)
そして、副詞節を作る場合は、「誰が〜しようとも」という意味になります。つまり、人の属性や行動に関わらず、普遍的なルールが適用されることを示すわけです。
- Whoever you are, you must follow the rules.(あなたが誰であろうとも、規則には従わなければなりません。)
4. whenever:いつ~するときでも
「whenever」は、「いつ~するときでも」という意味を表します。時を対象とする場合に使用し、いつでも良いというニュアンスで使用します。要するに、「いつでもどうぞ!」というイメージです。
- Come and see me whenever you have time.(時間があるときはいつでも私に会いに来てね。)
- You can call me whenever you need help.(助けが必要なときはいつでも電話してね。)
ちなみに、「whenever」は名詞節を作ることは稀ですが、副詞節としてよく使われます。
- Whenever I see him, I feel happy.(彼に会うときはいつでも幸せな気分になります。)
5. wherever:どこへ[で]~しようとも
「wherever」は、「どこへ[で]~しようとも」という意味を表します。場所を対象とする場合に使用し、どこでも良いというニュアンスで使用します。つまり、「どこに行ってもOK!」というイメージです。
- Wherever you go, I’ll follow you.(あなたがどこへ行こうとも、私はあなたについて行くわ。)
- You can sit wherever you like.(好きな場所にどこでも座っていいよ。)
ちなみに、「wherever」も名詞節を作ることは稀ですが、副詞節としてよく使われます。
- Wherever you go, you can always find me.(どこへ行こうとも、あなたはいつでも私を見つけることができます。)
6. however:どんなに~でも
「however」は、「どんなに~でも」という意味を表します。程度・方法を対象とする場合に使用し、どんな方法でも、どんな程度でも構わないというニュアンスで使用します。つまり、「どんなに〜でも、結果は変わらない」というイメージです。
- However hard you try, you may not succeed.(どんなに頑張っても、成功しないかもしれない。)
- However much I eat, I never get fat.(どんなに食べても、私は決して太らない。)
ちなみに、「however」は副詞節を作る場合のみ使用されます。名詞節を作ることはありませんので、注意してください。
- However busy you are, you should take a break.(どんなに忙しくても、休憩を取るべきです。)
複合関係詞と関係代名詞・関係副詞の違い
さて、複合関係詞は、関係代名詞や関係副詞に「-ever」がついたものですが、それぞれ役割が異なります。関係代名詞や関係副詞は、名詞を修飾する形容詞節を作るのに対し、複合関係詞は名詞節または副詞節を作ります。つまり、複合関係詞は、より広い範囲の情報を扱うことができるのです。
例を見てみましょう。
- This is the book that I wanted.(これは私が欲しかった本です。)
- You can choose whatever you want.(好きなものを何でも選んでいいよ。)
上の例では、「that」は「book」を修飾する形容詞節を作っていますが、「whatever」は「You can choose」の目的語となる名詞節を作っています。このように、複合関係詞は文の中で様々な役割を果たすことができるのです。
練習問題:複合関係詞を使ってみよう!
それでは、最後に練習問題に挑戦してみましょう。以下の日本語の文を、複合関係詞を使って英語に翻訳してみてください。
- 誰でも参加できます。
- 好きな時に来てください。
- 何が起きても、私はここにいます。
解答例:
- Whoever wants to join can participate.
- Come whenever you want.
- Whatever happens, I will be here.
まとめ:複合関係詞をマスターして表現の幅を広げよう!
今回は、複合関係詞の種類、意味、使い方を解説しました。複合関係詞を使いこなすことで、より自由で柔軟な表現が可能になります。ぜひ複合関係詞をマスターして、英語表現の幅を広げてください! それでは、今回の内容を参考に、色々な英文を作ってみてくださいね。
次回の【ゼロからの文法】もお楽しみに!
複合関係詞をさらに深く理解するには、文法の参考書を活用するのがおすすめです!
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