「疲れていなかったので、出かけました」「知らなかったので、驚きました」これらの文を、よりスタイリッシュに表現したいと思ったことはありませんか?今回は、そんな時に役立つ否定分詞構文を徹底解説します!
この記事を読めば、否定分詞構文の基本から応用まで、しっかりと理解することができます。一見すると難しそうに感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば誰でも使いこなせるようになります。さあ、否定分詞構文をマスターして、表現力をさらに向上させましょう!
本記事では、否定分詞構文の作り方、意味、使い方を豊富な例文とともに分かりやすく解説します。注意点や類似表現との違いにも触れていくので、ぜひ最後まで読んで、あなたの英語表現の強力な武器にしてください!
【ゼロからの文法】シリーズでは、初心者からステップアップしたい人に向け、文法を「イメージ」で自然に覚える方法を解説します。ちなみに、前回の「分詞構文:スマート英語の秘訣」はこちら▼

否定分詞構文とは?基本を理解しよう
まずは、否定分詞構文の基本的な概念から見ていきましょう。
否定分詞構文とは、分詞構文を否定形にしたもの。「~でないので」「~にもかかわらず」といった意味合いを表します。通常の分詞構文と同様文を簡潔にする役割を持っています。
否定の意味を加えることで、より複雑な状況を表現することができます。
決して難解なものではなく、ルールを理解すれば使いこなせるはずです。
否定分詞構文のポイント:
- 分詞構文を否定形にしたもの
- not + 現在分詞 または not + 過去分詞 の形
- 「~でないので」「~にもかかわらず」などの意味を表す
たとえば、以下のような文を否定分詞構文で書き換えることができます。
- Because I was not tired, I went out. → Not being tired, I went out.
- As I didn’t know what to do, I asked for advice. → Not knowing what to do, I asked for advice.
否定分詞構文の種類と使い方:例文で徹底解説
それでは、否定分詞構文の種類と使い方を、例文とともに詳しく見ていきましょう。否定分詞構文は、現在分詞を使ったものと、過去分詞を使ったものがあります。加えて完了分詞を使ったものも存在します。一つずつ丁寧に解説していきます。
1. 現在分詞を使った否定分詞構文:理由、状況
現在分詞を使った否定分詞構文は、「~でないので」「~しないので」といった理由や状況を表します。not は現在分詞の直前に置かれるのが一般的です。さっそく、例文を見てみましょう。
- Not knowing her phone number, I couldn’t call her.(彼女の電話番号を知らなかったので、電話をかけられませんでした。)
- Not feeling well, I decided to stay home.(気分が良くなかったので、家にいることにしました。)
- Not having enough money, I couldn’t buy the book.(十分なお金を持っていなかったので、その本を買えませんでした。)
上記の例文からわかるように、現在分詞を使った否定分詞構文は、理由を表すことが多いです。ちなみに、接続詞を使って書き換えると、以下のようになります。
- As I didn’t know her phone number, I couldn’t call her.
- Because I didn’t feel well, I decided to stay home.
- Because I didn’t have enough money, I couldn’t buy the book.
2. 過去分詞を使った否定分詞構文:受動的な意味合い
過去分詞を使った否定分詞構文は、受動的な意味合いを表します。「~されなかったので」「~されなかったため」といったニュアンスになります。それでは、例文を見て確認しましょう。
- Not invited to the party, I stayed home.(パーティーに招待されなかったので、家にいました。)
- Not informed of the change, I was surprised.(変更を知らされていなかったので、驚きました。)
- Not finished on time, the project was delayed.(時間通りに終わらなかったので、プロジェクトは延期されました。)
過去分詞を使った否定分詞構文も、理由を表すことが多いですが、受動的な意味合いが含まれる点が特徴です。ちなみに、接続詞を使って書き換えると、以下のようになります。
- Because I was not invited to the party, I stayed home.
- As I was not informed of the change, I was surprised.
- Because the project was not finished on time, it was delayed.
3. 完了分詞を使った否定分詞構文:主節より前の否定
完了分詞構文の否定形は、「having not + 過去分詞」または「not having + 過去分詞」の形で、主節の出来事よりも前の出来事の否定を表します。例文で確認しましょう。
- Not having finished my work, I couldn’t go to the party.(仕事を終えていなかったので、パーティーに行けませんでした。)
- Having not studied English, I felt uneasy about traveling to the U.S.(英語を勉強していなかったので、アメリカ旅行に不安を感じました。)
- Not having seen the movie before, I didn’t know what to expect.(以前その映画を見たことがなかったので、何が起こるか予想できませんでした。)
完了分詞構文を使うことで、時制を明確にすることができます。例えば、「Not having finished my work, I couldn’t go to the party.」は、「Because I had not finished my work, I couldn’t go to the party.」という意味になります。
否定分詞構文を使う上での注意点:意味の誤解を避けるために
否定分詞構文は便利な表現ですが、使用する際には注意が必要です。特に、意味上の主語を明確にするのと、文脈から意味を判断することが重要。注意を怠ると、意図しない意味で伝わってしまう可能性があるからです。具体的に見ていきましょう。
- Not knowing the language, the trip was difficult.(言語を知らなかったので、旅行は大変だった。)
上記の文では、分詞構文の主語は「旅行」になってしまっています。そのため、「旅行が言語を知らなかったので、旅行は大変」という、おかしな意味に。したがって、以下のように修正する必要があります。
- Not knowing the language, I found the trip difficult.(言語を知らなかったので、私は旅行を大変だと感じました。)
このように、否定分詞構文を使う場合は、意味上の主語を意識することが不可欠です。そのためにも、常に文全体の意味を把握するように心がけましょう。加えて、否定分詞構文がどの部分を修飾しているのかを意識することも重要です。文脈によっては、否定の意味が曖昧になる可能性があり、注意深く読み解く必要が。一方で、否定分詞構文は、文章を簡潔にするだけでなく、ニュアンスを豊かにする効果も期待できます。使いこなすことで、より洗練された英語表現が可能になるでしょう。
練習問題:否定分詞構文に挑戦!
最後に、練習問題に挑戦してみましょう。以下の日本語の文を、否定分詞構文を使って英語に翻訳してみてください。実践することで、理解がより一層深まるはずです。ぜひ、腕試しをしてみてください。
- お金がなかったので、何も買えませんでした。
- 招待されなかったので、パーティーに行きませんでした。
- 疲れていなかったので、寝ませんでした。
解答例:
- Not having enough money, I couldn’t buy anything.
- Not being invited, I didn’t go to the party.
- Not being tired, I didn’t go to bed.
否定分詞構文をマスターして、表現力をレベルアップ!
今回は、否定分詞構文の種類、使い方、そして注意点について詳しく解説しました。否定分詞構文を使いこなすことで、より洗練された、そしてより微妙なニュアンスを込めた英語表現が可能になります。ぜひ、否定分詞構文をマスターして、あなたの英語表現をさらにレベルアップさせてください!
次回の【ゼロからの文法】もお楽しみに!
分詞構文をさらに深く理解するには、文法の参考書を活用するのがおすすめです!
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