「I saw him run.」「I saw him running.」どちらも「彼が走るのを見た」という意味ですが、ニュアンスが違うのはご存知ですか?今回は、そんな知覚動詞のルールと、それぞれの表現が持つ意味の違いを徹底解説します!
この記事を読めば、知覚動詞の基本的な使い方から、より nuanced な表現まで、しっかりと理解することができます。一見複雑に見えるルールも、ポイントを押さえれば誰でも使いこなせるようになります。さあ、知覚動詞をマスターして、表現力をさらに向上させましょう!
本記事では、知覚動詞の基本的な形、意味、使い方を豊富な例文とともに分かりやすく解説します。注意点や、他の文法事項との関連性にも触れていくので、ぜひ最後まで読んで、あなたの英語表現の強力な武器にしてください!
【ゼロからの文法】シリーズでは、初心者からステップアップしたい人に向け、文法を「イメージ」で自然に覚える方法を解説します。ちなみに、前回の「使役構文の使い分け完全ガイド」はこちら▼

知覚動詞とは?基本のルール
知覚動詞とは、see(見る)、hear(聞く)、feel(感じる)など、五感を通して何かを認識する動作を表す動詞のことです。これらの動詞は、特定のルールに従って文中で使用され、後に続く動詞の形によって意味合いが微妙に変化します。まずは、基本的なルールを理解しましょう。
例えば、「I saw him play the guitar.」という文では、「彼がギターを演奏するのを見た」という意味になります。この文のポイントは、see の後に目的語(him)と動詞の原形(play)が続いていることです。この形が、知覚動詞の基本的なルールの一つです。
知覚動詞の種類と使い方
知覚動詞には、主に以下のものがあります。それぞれの動詞が持つ意味と、それに続く動詞の形を覚えておきましょう。これらのルールを理解することで、より正確な英語表現が可能になります。
- See(見る)
- Hear(聞く)
- Feel(感じる)
- Watch(見守る)
- Notice(気づく)
- Smell(匂いをかぐ)
- Taste(味見する)
これらの知覚動詞は、目的語の後に動詞の原形または現在分詞(-ing形)を伴います。どちらの形を使うかによって、意味合いが少し変わるので注意が必要です。次に、それぞれの形が持つニュアンスの違いを見ていきましょう。
動詞の原形 vs 現在分詞:ニュアンスの違い
知覚動詞の後に動詞の原形が続く場合、その動作が最初から最後まで完了するのを目撃した、または聞いたというニュアンスになります。一方、現在分詞(-ing形)が続く場合は、動作の途中経過を目撃した、または聞いたというニュアンスになります。このルールを理解すると、より細かいニュアンスを表現できます。
たとえば、「I heard him sing a song.」という文は、「彼が歌を歌い終えるのを聞いた」という意味になります。これに対して、「I heard him singing a song.」という文は、「彼が歌を歌っているのを聞いた(歌い終わったかどうかは不明)」という意味になります。このように、動詞の形によって意味合いが異なるのです。
- I saw her dance.(彼女が踊るのを見た – 最初から最後まで)
- I saw her dancing.(彼女が踊っているのを見た – 踊りの途中)
- We felt the earth shake.(地面が揺れるのを感じた – 揺れ全体)
- We felt the earth shaking.(地面が揺れているのを感じた – 揺れの途中)
上記の例文からもわかるように、動詞の原形は「完了」、現在分詞は「進行中」というイメージを持つと、知覚動詞のルールを理解しやすくなります。しかしながら、この違いを意識することで、より正確な英語表現が可能になります。
受動態の場合のルール
知覚動詞を使った文を受動態にする場合、動詞の原形は to 不定詞に変わります。これは、受動態の文法的なルールによるものです。この変化を理解しておくと、受動態の文でも知覚動詞を正しく使うことができます。
たとえば、「I saw him steal the money.(彼が金を盗むのを見た)」という文を受動態にすると、「He was seen to steal the money.(彼は金を盗むのを目撃された)」となります。動詞の原形 steal が to steal に変わっている点に注目してください。このように、受動態では to 不定詞を使うのがルールです。
- 能動態:I heard her play the piano.(彼女がピアノを演奏するのを聞いた)
- 受動態:She was heard to play the piano.(彼女はピアノを演奏するのを聞かれた)
- 能動態:They watched him leave the building.(彼が建物を出るのを見た)
- 受動態:He was watched to leave the building.(彼は建物を出るのを見られた)
このように、受動態では to 不定詞を使うというルールを覚えておきましょう。なお、現在分詞の場合は、to はつきません。例えば、「He was seen running down the street.(彼は通りを走っているのを目撃された)」となります。
注意すべきポイント
知覚動詞を使う際には、いくつかの注意点があります。まず、すべての動詞が知覚動詞として使えるわけではありません。また、知覚動詞の後に続く動詞の形は、文脈によって変わることがあります。これらのルールを把握しておくことで、より自然な英語表現ができるようになります。
例えば、think や know は、知覚動詞としては使えません。したがって、「I thought him to be honest.」のような文は不自然です。代わりに、「I thought he was honest.」と言う必要があります。このように、動詞の選択には注意が必要です。
加えて、知覚動詞の後に続く動詞の形は、文脈によって変わることがあります。たとえば、「I felt the house shake.」と「I felt the house shaking.」は、どちらも正しい文ですが、意味合いが異なります。前者は「家全体が揺れるのを感じた」という意味であり、後者は「家が揺れている途中だと感じた」という意味です。このように、文脈に応じた使い分けが重要です。
練習問題:知覚動詞を使いこなそう!
それでは、練習問題に挑戦してみましょう。以下の日本語の文を、適切な知覚動詞を使って英語に翻訳してみてください。それぞれの状況に最も適した動詞の形を選ぶことがポイントです。腕試しをしてみてください。
- 彼女がピアノを弾くのを聞いた。(最初から最後まで)
- 彼が泣いているのを見た。(泣いている途中)
- ドアが開くのを感じた。(ドア全体が開く)
- 誰かが私の名前を呼ぶのを聞いた。(誰かの声)
- 鳥が歌っているのを聞いた。(歌っている途中)
解答例:
- I heard her play the piano.
- I saw him crying.
- I felt the door open.
- I heard someone call my name.
- I heard a bird singing.
知覚動詞のルールをマスターして、表現力をレベルアップ!
今回は、知覚動詞の基本的なルールと、動詞の原形と現在分詞の違いについて詳しく解説しました。知覚動詞を適切に使いこなすことで、より正確で自然な英語表現が可能になります。ぜひ、知覚動詞をマスターして、あなたの英語表現をさらにレベルアップさせてください!
次回の【ゼロからの文法】もお楽しみに!
文法をさらに深く理解するには、文法の参考書を活用するのがおすすめです!
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